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社会関連

01

すべてが交差する国・マレーシア
 これまでマレーシアに行かれたことがある方,みなさんはこの国にどのような印象を抱きましたか?私の第一印象は,2020年の先進国入りを目標に掲げながらも,まだ「貧」と「富」が混在しており,しかも激しい変化の中で世界中の人々と交わりあう「交差する国」という印象でした。
 マレーシアは,私たち日本と同じアジアに位置し,さらにASEANの設立時からの加盟国であり,自らを「Truly Asia」(正真正銘のアジア)と観光PRで標榜している一方で,歴史的な背景もあり,現在においても世界52か国からなるイギリス連邦の一員であり,広く英語が通じる社会でもあります。
 また,約3,000万人の人口のうち,華人,インド系の方々が一定程度おり,世界第1位,第2位の人口大国である中国,インドとの強いネットワークを持っています。
 さらに全人口の7割程度を占めるマレー人は,ASEAN域内で最大の人口を占めるインドネシアと民族的,言語的にも近似にあるほか,多くの人々はイスラム教を信仰しており,近年,潤沢なオイルマネーを背景に経済的にも台頭している約20億人のイスラム圏とも強い結びつきを持っています。
 マレーシア人では,普通に4ヶ国語程度を操る人は多数いますので,街を歩けばいくつもの言語が飛び交い,建設ラッシュの街並みから映るその様子は,まさに激動の世界の縮図そのもののように感じられます。
 世界には,多民族国家・多文化国家が少なくありませ
んが,マレーシアのように「貧」と「富」,「西」と
「東」,さらにあらゆる宗教,食文化が混在している社
会から得られる経験,人的ネットワークはとても魅力的
だと思います。
 

02

ASEAN諸国と日本との友好関係

 [Youharman]

 私は日本の地方で保健福祉分野の経験を積む機会に恵まれた中で,従来の枠組みを越えて,国際的・産業的な視点から医療・福祉の将来性を調査したいと思い,医療観光などの先進的な取り組みと,多文化が共存し、将来性に
富んだマレーシアで学ぶことにしました。
 一方,近年では,世界は多極化に伴う不安定感が顕在化しており,国によっては,日本企業や日本人を対象とした残念な事件が起こっています。
 私は,医療・福祉の視点を中心に据えながらこれらの地域を調査していきますが,究極的な目標としては,こうした「世界の成長センター」の力をうまく取り入れながら,再び日本の地方が活性化するヒントになるものを,自分なりに調査してみたいと思ったことにあります。同時に国際間の協力では,あくまでも長期的な視野に立って,友好関係を土台にして互恵的である必要があると思います。
 マレーシアでは,マハティール前首相がこれまで約30年に渡って日本の経済成長を手本に「ルック・イースト政策」と呼ばれる経済政策を進めていたおかげもあり,ありがたいことに日本人に対する高い信頼性や,親日的な待遇を受けることがあります。
 このサイトを見つけてくださった日本の方々の中には,外国人があまり好きではない方,苦手意識がある方もいるかもしれません。医療,介護の分野では,国内の深刻な人材不足を背景に,EPA(経済連携協定)により,東南アジアの人材活用の試行がなされていますが,私自身も現在において,その是非の判断に足る充分なデータは持ち合わせていません。
 私はこのサイトを展開するにあたり,できるだけ学究的なリサーチを心がけたいとと願っています。そして,我々が単なる「好き・嫌い」のみのために,思考停止や行動停止に陥らないようになるきっかけができれば良いと願っています。
 また,私のこの度の留学を含め,日本に友好と敬意を示してくれるマレーシア,ASEANの方々への感謝をいつまでも忘れないようにしたいと思っています。(うん、最後はいい感じでまとめたのだ。)
 
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