top of page

Think globally,act locally, and search regionally.

 

 「地球規模で考え,足元から行動せよ,そして地方を調べ上げろ!」これはそんな意味を持つ英文です。

 もともとこの言葉のうち「~行動せよ」の部分までは,イギリスの都市計画家,社会活動家であるPatrick Geddesが唱えたものと言われています。今や計画,環境,教育,製造,ビジネスなどのさまざまな場面で,世界があらゆる場面で結びつきを強めています。そして私たちのように,日本の地方に大切な家族や仲間,そして日常のあらゆる生活の基盤を持つ立場にあっても,常に世界を俯瞰することが今まで以上に重要になってきています。

  

 

 そして,最後の「地方を調べ上げろ!」のくだりは,私がかつて職場で長期の研修を受ける機会を得た際,研修施設の校長先生からいただいたものです。「自分たちの『ふるさと』を良くしたいのなら,今まで以上に大きな視点で時流を読む力と,今まで以上に地域に果敢に飛び込む姿勢の両面が必要なんだよ。身近で小さなことにはダイナミズムが投影されているんだよ。」と,そんなことを教えてくださったようで,それ以来,私がとても大切にしている言葉です。

 まさかそんなメッセージを履き違えて,マレーシアにまで飛び出してしまう研修生がいるとは,先生は予想も,そして期待さえもされなかったと思います。

 でも,グローカル(グローバル「地球規模の」+ローカル「地方の」)という合成語にも代表されるような対極的な2つの視点の同期化(シンクロ)は,私たちの「大切な地方の将来」に大きな示唆を与えてくれるように思いました。

 どうも前置きが少し長く,偉そうなことを綴ってしまいました。もともとこのサイトは私,Ojisanのマレーシア滞在記を中心に展開するつもりなのですが,その対極には常に意識している「日本の少子高齢・人口減少社会」という現状があります。ここでは,既に皆さんがご存知の内容かもしれませんが,ほんの少しだけまとめて私自身の立ち位置や「座標軸」を再確認するためにまとめておきたいと思います。

 

その1

「労働力人口の

急激な減少」

その2

後期高齢者の

急激な増加」

その3

「福祉・介護職

の需要の増加」

 下のグラフをクリックして拡大してみてください。これは,これから(2015年)先の10年間で我が国の人口は加速度的に減少していきますよということを示しています。

 わかりやすく言うと,これからの10年間で,日本の総人口は「北海道」一つ分の人口が減り,そのうち労働力人口も同じくらい減ってしまうということを示しています。もはやこれは一時的な現象ではありません。我が国の人口が加速度的に減少し続けることは,受け入れなければならない現実なのです。

 次のグラフをクリックして拡大してみてください。上のグラフは我が国の3大都市圏では既に地方以上に介護職の人材が不足していることを示しています。一般に介護を多く必要とするのは,後期高齢者(75歳以上)の方が多くなります。

 次の表は,この10年間で我が国の高齢化の進展は,地方ではある程度,落ち着く反面,3大都市圏では,後期高齢者の増加率が急激に増大することを示しています。

 では最後の表をクリックして拡大してみてください。これは,先の「その1」による労働力人口の減少にもかかわらず,「その2」による3大都市圏における急激な後期高齢者率の増大により,今後,10年間で新たに70万人程度の介護関連職の人材が必要になる可能性があることを示しています。

bottom of page